主人公たちが訓練を行った競艇学校が本栖訓練所ではなく、やまと競艇学校に変わっている。アニメ放送時はすでに訓練所が移転しているため。またアニメ版のスタートは競艇学校卒業記念レースからなので、競艇学校研修時代は話の要所で回想する形になっている。波多野たちの卒業期は原作と同じ第82期である(現実世界の競艇学校では87期までが本栖、88期以降がやまとである)。 漫画版よりもアニメのほうが早く終了している。そのため、終盤の展開に若干の相違がある(賞金王決定戦の着順等)。 レース前とレース後では艇番が変わっていることがある。洞口が優勝する時(波多野がフライングした時)の新鋭王座決定戦でピットアウト時、スタート進入時、洞口は3号艇となっているが、ゴールした時はなぜか6号艇になっている(11巻を参照)。 波多野が初めてダービー出場で1着条件の勝負がけのレースの際、波多野はそのレースは実際は3号艇なのにも関わらず、江上が波多野にレース前にアドバイスをする時に、4号艇で出走するという前提でのアドバイスをしている(実際の艇番は1号艇・護堂浩、2号艇・松里繁夫、3号艇・波多野憲ニ、4号艇・洞口武雄、5号艇・中田信太郎、6号艇・江田晃生である)(12巻を参照)。アニメではちゃんと3号艇に修正されている。 マンガでの最後の総理大臣杯のドリーム戦(総理杯のドリームはSG・G1の勝ち数の合計)で前年度にSG・G1合わせて1勝しかしていない波多野が1号艇になっている(洞口は2勝していた(平和島周年、競艇王チャレンジカップ))。 アニメ「モンキーターンV」第16話で、MB記念優勝戦の艇番は、1号艇・洞口、2号艇・榎木であるが、観戦しているテレビのモニタに写された出走表には、洞口と榎木の艇番が逆に表示されていた。 洞口が笹川賞を勝ったときに浜岡猛はその段階でF2(フライング2本持ち)なのにも関わらず、オーシャンカップと全日本選手権競走の両方に出場している。笹川賞の段階でF2を持っていた場合、日程的に両方出るのは不可能でどちらかはフライング休みで出れない。 猟奇殺人、医療倫理、病院内での権力闘争、親子愛、兄弟愛、人間愛、アダルトチルドレン、東西冷戦構造、ベルリンの壁崩壊の以前以後のドイツ社会などをテーマとしている。 2000年には、第46回小学館漫画賞受賞。2004年春から同作品のアニメが日本テレビ系列で放送された。 2008年からは、完全版が全9巻で発行されている。 あらすじ 1986年、西ドイツ・デュッセルドルフのアイスラー記念病院に、頭部を銃で撃たれた重傷の少年ヨハンが搬送されてくる。天才的な技術を持つ日本人脳外科医・Dr.テンマは、院長の命令を無視してオペを担当し、ヨハンの命を救う。院内政治によって、テンマの順風な状況は一変。医師として自分は正しかったと信じるテンマだが、苛立ちを隠せない。そんな中、院長、外科部長らの殺害事件が発生。同時にヨハンが失踪する。 数年後の1995年、テンマと遭遇したヨハンは、巨大な“怪物”に成長していた。テンマの患者ユンケルスを目の前で何の躊躇もなく射殺し、過去の殺人を告白するヨハン。自分の中で何かが弾けたテンマは、怪物ヨハンを追跡する。 登場人物 天馬賢三(てんま けんぞう/ケンゾー・テンマ) 声‐木内秀信/幼少期 小野未喜 主人公。ドイツ・デュッセルドルフのアイスラー記念病院で働く日本人脳外科医。1958年1月2日生まれ、神奈川県横浜市出身。実家は市有数の総合病院を経営し、父親は院長、母親は元医学雑誌の編集者。異母兄が二人おり、長兄は銀行員、次兄は医者(無医村で医療活動中)。デュッセルドルフ大学医学部卒。日本で通っていた学校は、小学校〜大学とエスカレーター式で進学し、医学部に入学する。“天才”と周囲の誰もが認めざるを得ない程の手術の腕を持っている。頭脳明晰で社交性も富んでおり、学生時代は周囲の誰からも慕われる存在。FX に対しても真面目で、人を助けることに人一倍の情熱と責任感を持っている。そんな人柄から、患者の誰からも慕われる。ある時、ハイネマン院長からの業務命令を無視し、先約であった患者の手術を執刀したが、それによりヨハンという怪物を蘇らせてしまった事に、深い負い目を感じ苦悩する。そして、ヨハンが行った殺人の容疑者として指名手配されながらも彼を抹殺する為、追跡の旅に出る。ルーエンハイムの事件後、ルンゲ警部の証言などによって無事無罪が証明され、その後は、国境なき医師団に参加した。 ヨハン・ヴィルヘルム・リーベルト 声‐佐々木望/幼少期 上村祐翔 物語のキーパーソン。テンマが追い続ける、並外れた頭脳を持つ“怪物”。1975年5月生まれ。天才的頭脳に加え、子供の頃から異常な程のカリスマ性を持つ。また、天才的な洗脳者にして扇動者で、幼い頃から、相手を思いのままに操る。自分が利用した人物やその周囲の人物も、邪魔だったり必要がなくなったりすれば殺してしまう冷酷無比な青年。 父はドイツ系チェコスロバキア人の士官候補、母は遺伝子の研究で知られるメンデルと同じ大学(現在のチェコのブルノ大学)で遺伝子工学を学んだ才女。両親の出会いはフランツ・ボナパルタの実験による意図的なものであり、人工的に生みだされた。実験から逃れた母と共に、プラハで「3匹のカエル」の家で、双子の妹アンナと暮らす。数年後ボナパルタが、双子の内1人を拉致しに来る。FX の選択でアンナが連れて行かれることになるが、その選択に疑問を抱き頭を悩ます。そのころから次第に、絵本『なまえのないかいぶつ』の怪物と自分を重ねる。その後、母親は失踪。“赤いバラの屋敷”から逃亡してきたアンナと共に、チェコを逃亡するも国境付近を彷徨い、瀕死の状態になっていた所をヴォルフ将軍に発見される。 ヴォルフ将軍によって入所させられた施設「511キンダーハイム(孤児院)」を、教官や生徒達を扇りたてて殺し合わせることで崩壊させる。 アンナと共に東ドイツ貿易局顧問、リーベルト夫妻の子として(物語の始めでは実子でないことが明らかにされていない)西ドイツに亡命。直後“強盗事件”で頭部に銃弾を受け、搬送された先物取引 でテンマによって命を救われる。その後、命の恩人であるテンマの恨み言を耳にし、テンマが口にした病院の人間を毒殺すると、アンナと共に忽然と病院から姿を消す。そして9年後、再びテンマの前に姿を現す。 プラハの「3匹のカエル」の家で暮らしていた頃、母親にアンナと見分けがつかぬよう女装させられていた経験がある。青年へと成長してからも再三に亘りアンナ・リーベルトを名乗って女装し、狙いを定めた相手から情報を引き出すことなどに利用していた。その姿はニナと瓜二つで、若いスーク刑事に思わず一目惚れさせるほどの美しさだった。ペドロフ殺しやゼーマン警部一味の殺害も、その姿で行っている。しかしスークの母親には、しっかり男と見抜かれていた。ルーエンハイムの事件の際、頭に負った銃創をテンマ執刀による脳外科手術で、再度救命成功した。意識が戻らぬまま病院に入院していたが、テンマが見舞いに来た後失踪。ここで物語は終了した。 ニナ・フォルトナー/アンナ・リーベルト 声‐能登麻美子/幼少期 塚田真依 FX の双子の妹。1975年5月生まれ。ヨハンと共に病院を失踪後、養父母フォルトナー夫妻に引き取られ、20歳になるまで育てられる。平穏な家庭で過ごし平凡だが楽しい大学生活(ハイデルベルク大学法学部在籍)を送るも、幼少時の記憶はなく、フォルトナー夫妻の実子だと疑わず生活していた。その後、殺人を繰り返す兄・ヨハンを食い止める為、大学を休学。追い続ける過程で次第に記憶を取り戻していく。学業は常に優秀で、聡明な点はヨハンと同じだが、性格や考え方は正反対。しかし、怒りに駆られた時の眼はヨハンを彷彿とさせ、ヨハンを知る者を震え上がらせる。図書館で命を救われて以来、天馬に恋している。 ドイツ系チェコスロバキア人の父とエリート大学を卒業した才女の母を持つ。しかし、両親の出会いはボナパルタの実験による意図的なものである。 実験から逃げ出してきた母と共に、プラハの「3匹のカエル」の家で家族3人で暮らす。数年後ボナパルタが、双子の内1人を拉致しに来る。母親の選択で“赤いバラの屋敷”へ連れて行かれる。その後、母親は失踪。“赤いバラの屋敷”から逃亡し、兄ヨハンと共にチェコを逃亡するも国境付近を彷徨い、瀕死の状態になっていた所をヴォルフ将軍に発見される。 ヴォルフに名前を付けられた2人は、西ドイツへ亡命した貿易商のリーベルト夫妻に引き取られる。兄・ヨハンが夫妻を殺害した光景を見たアンナは、今まで親切にしてくれた人々の死はヨハンの仕業であると知り、不動産 と怒りに打ち震える。そしてヨハンの指示通り、その額に銃弾を発射し、銃の指紋を拭いて窓から投げ捨てる。2人は病院に収容されるも、アンナは茫然自失になった状態で病院を失踪。 エヴァ・ハイネマン 声‐小山茉美 アイスラー記念病院院長の娘。テンマの元婚約者で、テンマが院長命令を無視してヨハンの手術を行った為に婚約を解消する。性格は高飛車で傲慢。一度失敗をすると立ち直る力を持っておらず、自暴自棄に走りやすく精神的にもろい。また人一倍寂しがり屋だが、素直に人に甘えられない哀れな一面も持つ。父である院長を殺害するなど、自分の人生を台無しにしたとして、テンマに激しい恨みを持つ一方で彼のことを忘れられずにいる。 テンマに振られてからは、酒浸りの日々が続いている。過去に3回結婚したが3回とも離婚している。 その後、ユンケルス殺害事件でヨハンの姿を見たことから、ロベルトに命をつけ狙われる。チャペックの依頼でヨハンの首実検を行なった後、用済みとして始末されかけるが、マルティンに救われる。マルティンの死を契機に酒をやめ、ライヒワインの元に庇護されテンマの無実を証言。全てが落着した後、キッチン・コーディネーターとしてデュッセルドルフで新たな人生を歩むことに。しかし「人の命は平等じゃない」という考えは最後まで改めることはなかった。 ハインリッヒ・ルンゲ 声‐磯部勉 BKA(ドイツ連邦捜査局)警部。局きっての敏腕で、今までに解決できなかった事件はないと自身が語っている。しかし異常にさえ取れる、執拗な捜査に対する姿勢と、単独行動主義的な性質から、周囲と齟齬が絶えず衝突も度々起こす。妻と娘を持つもあまりにも仕事に熱心なため、娘の妊娠にさえ気づかなかった事を機に愛想を尽かされ逃げられてしまった。驚異的な記憶力を持ち、キーボードを打つ仕草をすることで頭の中のコンピュータへ入力し、いつでも完璧なデータを取り出す事ができる。そして詰め込まれた客観的事実から、犯人の気持ちになりきり犯行を予想していくという主観的な推理によって、犯人の動機や殺害方法を導き出す。その様は、時に周囲の人間から奇異なものとして見られる。